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PSIの地域安全マップづくり教室(池上小学校)編

平成21年7月22日(水)〜23日(木)

バナー

PSIは、大田区立池上小学校の校長先生の呼びかけにより、平成21年7月22日(水)と23日(木)の2日間にわたり 生徒の皆さんと地域安全マップ作製に取り組みました。
はじめに、安全マップ作製の意義、街を探検しその街の雰囲気、 公園のゴミ箱に家庭ゴミなどが捨てられ、散乱していたり、トイレが汚れていたり、 タバコの吸殻が散乱していたりする場合には、社会のルールを守らない人が多く 住民同士が互いに無関心な街は危険がいっぱいなどいろいろな調査項目をキーワードとして マップづくりに精通している隊員のアドバイスにより、すばらしい地域安全マップが完成しました。
バナー ○注意点&作成手順の説明、皆わかったかな!
バナー ○いざ出発!
どんな街か見に行こう!

◆犯罪がおこりそうな街、危険な場所とはを頭にいれ?出発

街へ出て調査を開始する前に、まずは、その地域の雰囲気を見回してください。 個人の住宅やマンションではなく、公園や道路、高架下などの様子を 観察してみてください。

公園の、ゴミ箱に家庭ゴミなどが捨てられ散乱していたり、トイレが汚れていたり、 タバコの吸殻が散乱していたり、ゴミ出し場に指定日以外にゴミが出されている 場合は、社会のルールを守らない人が多い街であることが推察できます。

また、社会のルール違反に対して注意を呼びかけることもなく、住民 同士が互いに無関心であることも想像されます。

このような街では、「子どもが不審者」に声をかけられていても、 それに気づく人がいません。
侵入先の家を物色している人がいても不審には思いません。
空き巣が侵入をあきらめる大きな要因のひとつに、「周囲の人に見とがめられる、 声をかけられる」というものがありますが、他人に無関心な街では、そうした周囲からの 監視目は期待できません。

何かがあっても、周囲の人が助けてくれない、そんな危険があるという街です。 学校の敷地内、通学路が汚れていたり、荒れた印象があったりする場合には、 校内に何か問題があることが考えられますので注意が必要です。学校を訪問するなどして、 チェックしてみたほうがいいかもしれません。

バナー ○木がいっぱいで、この辺が危険だよね!
バナー ○ここはガードレールがないので「ひったくり」が出そう・・・
バナー ○わあー汚い
バナー ○この辺も危険かな?
バナー ○公園に放置自転車とごみの山、どこに言えば掃除してくれるのかな?

◆多くの犯罪は「死角となる場所」で起こります。

曲がりくねっていて見通しが利かない路地や、繁茂した植栽や放置された自動車などが 視線をさえぎるような、人が隠れやすい場所で犯罪が起こるのです。
引ったくりや、隠れて人を襲うなど女性や子どもを引きずり込むといった犯罪の舞台 となりやすいので、もし、住まいの近くにこうした場所がある場合には、近づかない ようにすること。
特に夜間は絶対に通らないようにすべきです。
公園でも手入れが行き届いていない、巨木が多いなどの場所は人目につかない空間が できやすくなります。

近所にそうした公園がある場合には、自治体に相談し、子どもだけで遊びに行かせ ないなどの配慮がほしいです。

公園は時に、夜間、人が集まる場になることもあります。
そうした場合は音に悩まされる可能性もあるので、周囲の人に夜間の状況について聞いて みるといいでしょう。

細い路地は「地震や火災」の時に、倒れてくる建物や塀、火から逃げようがなく危険です。 植栽に手を入れられない家には、住民が高齢であったり、不在がちであるなど、 なんらかの理由が考えられます。

こうした家には、ゴミが放置され、悪臭の原因になったり、不審者が住みつくなど、 ほかのマイナス面が生じてくる可能性もありますので、こうした家が近くにある場合には、 十分注意しましょう。

また、住宅街でも、夜間には全く人通りがなくなる場所もあります。
特に、大きな一戸建てが並ぶ住宅街では、家の灯が消されると、街全体が暗くなって しまうこともあり、油断は禁物です。

大声を上げたときに、誰かが気がついてくれるか、どこか逃げ込む場所があるか、 そんな目で現地をチェックしてみましょう。

(人目がなく、ガードレールがない道路)も要注意です。
自転車やバイクを使ったひったくりや、車を使った犯罪の舞台になる可能性が大きいです。
ひったくりの場合、様子を伺うために脇を一度通りすぎ、狙いを定めて戻ってきて 犯行におよぶそうです。こうした道を歩いているときには、携帯や音楽に 夢中にならず、バックは壁側に持ち、周囲の人の動きに気を配っておきたいところです

犯罪者は場所を選びます。場所には、犯罪が成功しそうな場所と失敗しそうな場所があるからです。
犯罪が成功しそうな場所とは、目的が達成できて、しかも、捕まりそうもない場所です。
犯罪が失敗しそうな場所とは、目的が達成できそうもないか、あるいは、目的が達成できても捕まりそうな場所では、普通、犯罪をあきらめるはずです。

バナー ○見えにくいし、逃げやすい場所かな?
バナー ○塀がが高いので中で何かあってもわからないね!

◆犯罪者に好まれる場所

犯罪者が場所を選ぶとすれば、選ばれやすい場所 を減らすことにより、犯罪は起こりにくくなるはずです。
犯罪者が好む場所は、(誰もが入り易い)、(誰からも見えにくい)場所を選びます。 (入りやすい場所)は、怪しまれずに標的に近づくことができ だれにも邪魔されずに犯罪ができるのです。
(入りやすいということは、逃げやすい)ということでもあるので 目的が達成できそうな雰囲気が漂う場所を選びます。
また、 (見えにくい場所) は、だれにも気づかれない、だれにも 邪魔されずに犯罪ができるのです。

見えにくいということは、犯行が目撃されにくい、警察に通報 され捕まることもなさそうで、目的が達成できそうな雰囲気が漂う場所です。

心理的に犯罪者が好む場所は「落書き、散乱したゴミ放置自転車、廃屋同然の空き家、 不法に捨てられている家電ゴミや壊れたフェンス、公園の汚いトイレ」などです。
このような場所は、「街全体の秩序感」が薄く、その場所のことに「無関心・無責任」 な人が、その周辺には多いことが推測されるので、「犯罪者に警戒心」を抱かせること ができず、犯罪者が気軽に立ち入ることができる「入りやすい場所」となります。
ほとんどの犯罪は、この「入りやすく、見えにくい場所」で起きています。

バナー ○おまわりさんに街の状況を詳しく聞き・・・メモ

◆犯罪を防ぐためには「入りやすい」「見えにくい」

というキーワードを意識し調査開始。

(1)徒歩で、実際に街に出て調査を行いましょう。

(2)写真を地図に掲載すると、より分かりやすい地図になります ので気づいた各ポイントをカメラにより撮影しておきましょう。

★写真を撮るときは、人が写らないように、また、個人の家が 特定できないように注意して下さい。

(3)歩いてみて気になるところはどんどんメモをしていきましょう。

(4)地域の商店の方や警察官、消防署員などに協力を求め聞き 取り調査を行うと良いでしょう。

バナー どういう街か、地域の方に聞くのが早いかもね

◆安全マップ作製に必要な@〜I調査項目

@過去に事件や事故が起きた場所と似ているところ
A実際に子どもが声をかけられたり、不審者が出没した場所
B入りやすい場所、見えにくい場所 ・空き家、廃屋
C路上駐車の多い道
D整理されていない駐車場、駐輪場
E周囲から見通しの悪い公園
F 見通しの悪い交差点
G落書きやゴミが散乱している場所
H子どもが立ち寄ると危険な河川や沼地などの場所
I「ヒヤリしたところ・ハットしたところ・ビックリしたところ」

バナー ○SOSの家の人にもいろいろ聞き、これで情報もバッチリね

◆何かあった時、助けを求めることができるところ

ア.警察署、交番
イ.コンビニエンスストアなど24時間営業の店
ウ.子どもSOSの家(110番の家)
エ.商店街の色々なお店

ウ、エは休日をチェックしておくとよい

バナー ○夢中!熱中!格闘中!

◆街で調査したことを基に、地域安全マップの作製

(1)大判の模造紙に、道路や建物を描きます。

(2)注意を促す場所に印をつけ、写真を貼ります。

(3)「集めた情報をどのように表現したらマップを見る人に分 かりやすいか、後で使いやすいか」を考えて作製しましょう。

(4)絵や記号、色などを使うと分かりやすいマップになります。

(5)吹き出しを使って、なぜその場所が危険なのかを記述する ことにより、そのマップを見た人にも注意喚起ができます。

(6)自分たちの街のことを思って作成しましょう。

バナー ○余裕のAチーム
バナー ○安全マップの完成
バナー ○ドキドキのBチーム

◆各グループ毎に発表

地図が完成したら、各グループ毎に発表すると色々な見方 や考え方を発見でき効果的です。
学校で作った場合には、全校生徒に発表することで、効果 が倍増します。
このとき、地域の人たちも招待すると、さらに地域の輪が広 がり、防犯意識の高揚につながります