依田隊員も少し金地用気味!


★☆★ アース・ピース・トークに参加して ★☆★



「挨拶」皆さんはこの挨拶という言葉が仏教用語だということをご存知でしたか? 禅宗で、僧が「問答」を繰り返しし合うことを挨拶というのだそうです。すなわち、僧の問 いかけが「挨」その答えとなるものが「拶」なのです。
今回、この「挨拶」をテーマとしたアースピーストークが11月17日(土)に池上本門寺 本殿前にて行われました。

このトークショーは、アース・ピース・フェスティバル(地球平和を祈って)と題して、 {アースピース実行委員会と東京都及び心の東京革命推進協議会、池上本門寺イキイキ推進委員会} が主体となり、その他の商店会連合会、学校、企業等の協力、協賛を得て開催されたイベントです。

イベント会場には、いくつかブースが設けられ、各団体のスタッフが、子育て、しつけ、 防犯に関する活動内容を展示し、その活動の紹介や、関連する質問や相談に応じるコーナーを展開しました。

PSIも、この趣旨に賛同し、トークショーのパネラー及び、ブースの展示に参加させていただきました。
3回目となる今回のイベントのテーマは「子ども達の心を大切に育てる」です。
昨今子どもを取り巻く生活環境の悪化を危惧し「教育、しつけ、挨拶」をトークショーのテーマとし、 5人のパネラーがそれぞれの立場から意見を述べ合いました。

司会の宇佐美聡子氏がメンバーを紹介後 「池上本門寺執事長の早水日秀氏」冒頭でふれた「挨拶」という言葉の本来の意味をお話し下さり、 それを皮切りに活発な意見交換が交わされました。

{東京革命推進協議会の赤木善弘氏」
人が生きていく上で当然の心得を伝えていくという「心の東京革命」のあいさつ運動を紹介。

「難民支援活動と共にミュージシャンでもある川嶋さやか氏」
外国で育った経験から日本と外国の教育、コミュニケーションの違いを話されました。

PSIの私も日頃の活動を通し如何にして犯罪から子どもを守るか、又 子ども自身が危険を察知し回避 する力をつけるための活動やPSIジュニアパトロールの子ども達の様々な取り組みを紹介させていただ きました。
現代の子ども達は治安の悪化に伴い必要以上に過保護な状況にあり、親も過干渉のあまり我が子さえ よければ・・・というような身勝手な言動が問題となる事例を、最近よく見聞きするようになりました。 昔から、「子は親の鏡」と言いますが、子ども達の生活態度や言葉の乱れ、礼儀作法の欠如、いじめに 代表される思いやりのなさや無関心、快適な生活に慣れきった虚弱な心身。子どもが親の姿を映しだす鏡 だとすれば、これらは正に、私たち大人の姿ではないでしょうか。

「立正高校の大村粛先生」
この10年間の保護者の変化を指摘され、教員がその対応に苦慮されている現状をお話しく ださいました。特に、教師としての経験からコミュニケーションの基本である「挨拶」の大 切さを強調され、話題の中心はいつしか挨拶談義となりました。

パネラー以外の方にも意見を聞いてみたいと、聴衆の方々に発言を促すと、一人の老人が立ち上がり 堰を切ったようにご自分の家族間の悩みを話し出しました。
その方は、ご家族との会話が無く、特に中学生のお孫さんに日常の挨拶や言葉をかけても 全く反応が無いことに苛立ちと疎外感を感じておられ、どうしたら家族が自分の思いを受け 入れるのか?と話されました。

「赤木善弘氏」 これはなかなか難しい問題です。マザーテレサの言葉を引用され「愛」の 対極に位置するものは、憎しみや恨みではなく無視されること。自分は必要とされない、と感じること だと言われ、その方の寂しさに理解を示されました。

「早水日秀氏」 一口に挨拶をするといってもその相手は、親しい関係、見知らぬ他人、又は、あえて言葉を 交わしたくない人と様々いる中で、常に返事を求めるのではなく自分自身への問いかけとし て言葉をかけ続けることで、おのずと相手にも伝わるはず。好きな趣味に没頭し前向きに今 を生きては如何でしょう。とエールを送られました。


トークショーも終わりに近づく頃、川嶋さやか氏のご紹介で難民として日本に来られた ミャンマー「旧ビルマ」の僧侶の方が、自国の現状を伝えたいと通訳を通し話されました。
軍政下にあるミャンマーは、先ごろ武力によるデモ弾圧で市民や仏教僧の多くが拘束され、拷問による死 者が出るなど混乱が続いている。
軍事政権が決めた「ミャンマー」という国名を認めるわけにはいかないし、日本人ジャーナリストの 長井健司さんが亡くなられたことは非常に辛く、悲しいことだ。
多くの方々に今のミャンマーを知っていただき、民主主義と自由を取り戻すための支援をお願いしたい。 と話されました。

これに対し早水氏も同じ仏教徒として日本の各宗派から、直ちに抗議文や声明文を 「福田康夫内閣総理大臣」「ミャンマー連邦大使館(フラ・ミン特命全権大使)」宛に送ったことを 報告され、世界平和のためにこれからも、それぞれの立場で考え活動して行こう。と締めく くられトークショーは終了しました。
今回このイベントに参加させていただき、私個人としては日頃の言動の至らなさを痛感する に至り、自分を振り返る良い機会になったと思います。
人としてどうあるべきか、何をすべきかを、今こそ大人達が己自身に「挨」「拶」するべきなのかも しれません。子ども達の良き手本となるべく、日々、自問自答しながら・・・PSI 依田くに子
◆◇◆PSI防犯展示ブース◆◇◆
PSIの防犯展示コーナーもバッチリ整い
オープニングを待つ隊員。

防犯展示内容を説明する隊員。